事業用物件の種類について
個人・法人を問わず事業をするために借りる不動産を「事業用物件(テナント物件)」と呼びます。
販売店、飲食店、事務所、倉庫などなど種類はわかれます。
(貸主)
テナント物件として貸し出したい物件をよく確認いただき、出店ができない業種があればそれも含めて借主を募集する必要があります。
(借主)
「どのような使い方をするか」具体的な業務について聞かれますので、事業案やイメージビジュアルなどを作成しておくと、申込の際の説明をするときに便利です。
物件の状態について
テナント物件は「居抜き」と「スケルトン」に分けられます。
前に借りていた事業者の設備が残っている「居抜き」は、設備をゼロから準備する必要がないため初期費用を抑えられるメリットがあります。
ただし、設備は中古品ですので使用前に修理が必要になったり使用中に故障したりなどのトラブルが出る可能性があります。
内装や設備などが取り払われている「スケルトン」は、設備や造作をイチから準備するため費用がかかります。
しかし一方でコンセプトに基づいたテナント独自のカラーを出しやすい、間取りなどを変更しやすいなどのメリットがあります。
また、テナント物件では「1階路面店」かそうでないかで大きく賃料が違います。
販売店・飲食店であれば1階の道路に面した店舗はかなり魅力的ではないでしょうか。
逆に、事務所などであれば1階以外で探すことによりリーズナブルな物件が出てくる可能性があります。
どちらも注意したいのは設備の重たさや天井の高さです。
テナントビルなどであればかなりの強度が見込めますが、物件によっては賃貸住宅の一部屋をテナントとして貸し出していることもあります。
その場合は大きなキャビネットや複合機などの重量や搬入路・搬入口の大きさに注意が必要です。
借主を募集しよう/物件を探そう
(貸主)
テナント物件の賃料をきめ、仲介業者へ情報を公開します。
その際に窓口となる業者をきめておくとその後の借主とのやりとりが楽に行えます。
※募集から管理会社に任せることも可能です。(賃貸管理はT’sグループのT’s ライフまで)
(借主)
エリア・予算・広さをもとに物件を絞り込み、希望する設備が入るかどうか確認しながら物件を探します。
希望するエリアの予算を調べる、希望する予算だとどのエリアに多く物件があるのかなど、「もっとも重要なポイント」を決めておくと物件の絞り込みが簡単です。
また、必要な設備が入るかどうか、希望する造作工事が可能かどうかも含めてじっくりと検討が必要です。
物件探しは多方面からのアプローチが有効です。希望と合致するテナントが見つかるまでお付き合いします!
市町村の条例や用途地域によっては出店できない業種がありますので注意が必要です。
契約をしよう
貸主・借主の希望条件が合致したら、事業用賃貸借契約を結びます。
一般的な住居用の賃貸借契約と違い、賃料などに消費税がかかりますので注意が必要です。
また、テナントビルの場合は利用規約があったり、看板利用料がかかったりなどもあります。
また、契約によっては「リースバック(転貸)契約」になることもあります。
大きな物件を企業が借り上げて、区画分けをおこない借り上げた企業が転貸主として転貸借契約を結ぶかたちで進めます。
貸主には大きな物件をひとつの企業が借り上げるために家賃管理や物件の管理窓口が絞られるというメリットがあり、借主(転貸主)は自身でも出店し、使わない区画で転貸収入が見込めるメリットがあり、転借人は自信だけでは借りられない大きな物件の一角で出店できるメリットがあります。
貸主・借主(転貸主)・転借人と3者が絡む契約になるため煩雑になりますが、仲介業者が間に入り折衝を行います。
契約条件として借家人賠償責任特約付損害保険の加入を求められたり、家賃保証会社の加入を求められたりすることがあります。
契約を締結する前に準備・契約をしておく必要がありますので注意が必要です。